公開日:2025年4月4日
更新日:2025年6月21日
この記事を書いている私たちSIAPROJECTは、17年間、数えきれない親御さんと共に悩み、共に歩んできました。その歩みの記録は、今も増え続け、1,639ページもの“喜びの声”となっています。あなたは決して、一人ではありません。

こんにちは。SIAPROJECTです。
私たちは、17年間にわたり、不登校のお子さんと親御さんに寄り添ってきました。その中でいただいた「喜びの声」は、今やPDFで1639ページ(2025年4月時点)にもなります。
数えきれないほどの親子の物語に触れる中で、私たちはある大切な事実に気づきました。
それは、お子さんの心が雪解けのように溶け、再び歩き出すきっかけになるのは、いつだって親御さんの「本物の共感」だった、ということです。
この記事にたどり着いたあなたは、きっとお子さんのために何ができるのか、必死に答えを探していることでしょう。
もしかしたら、良かれと思ってかけた言葉が、逆にお子さんを追い詰めてしまったのではないかと、ご自身を責めているかもしれません。
大丈夫です。どうか、安心してください。
この記事では、私たちが見つけ出した「本物の共感」の秘密を、余すところなくお伝えします。少し専門的に聞こえる話も出てくるかもしれませんが、それはこのテーマが、お子さんの未来を変えるほど大切だからです。
読み終える頃には、あなたの心は少し軽くなり、「これなら、私にもできるかもしれない」という温かい希望が灯っているはずです。
ぜひ、肩の力を抜いて、最後までお付き合いくださいね。
<目次>
- なぜ、良かれと思った言葉が届かないんだろう?
- 多くの親御さんが無意識に陥る「わかるよ」という言葉の罠
- 「同情」でも「同調」でもない。“本物の共感”って、なんだろう?
- 【今日からできる】心を溶かす「本物の共感」3つのステップ
- 「わかってもらえた!」その瞬間、お子さんの世界で起きる奇跡
- 【少し深いお話】あなた自身の心を、あなたが癒すために
- 焦らない、諦めない。そして、ご自身を一番大切にしてください
なぜ、良かれと思った言葉が届かないんだろう?
「私がどれだけ傷つき、苦しんだか……きっと誰にもわかりませんよ」
そんな風に、寂しそうな、あるいは少し怒ったような表情で語る人に出会ったことはありませんか?
周りから見れば「いじけている」ように見えるかもしれませんが、その心の奥には「わかってもらえない」という深い孤独が渦巻いています。
実は、不登校で苦しんでいるお子さんの心の中も、これと全く同じ状態です。
「学校に行けないこの辛さ、この苦しみは、誰にもわからない」
彼らはそう感じています。特に、学校に「行けていた」大人との間には、途方もなく大きな溝があるように感じています。
ですから、一番身近な親御さんに対しても、
「不登校になったことがないお父さんやお母さんには、絶対にわかるはずがない!」
と、心を閉ざしてしまうのは、むしろ自然なことなのです。
この「わかってもらえない」という固く閉ざされた心の扉を、私たちはどうすれば開けることができるのでしょうか。
多くの親御さんが無意識に陥る「わかるよ」という言葉の罠
ここで、胸に手を当てて、正直に思い出してみてください。
お子さんがポツリポツリと気持ちを話し始めた時、その話を最後まで聴き終える前に、
「気持ちはわかるけど、でもね…」
「わかるよ!お母さんも昔、同じようなことがあったから」
そんな風に、つい「わかる」という言葉を口にしてしまった経験はありませんか?
もし「ある」と思われたとしても、ご自身を責めないでくださいね。それは、お子さんの力になりたいと願う、愛情深い親御さんだからこその行動です。本当に、たくさんの親御さんが同じ道を通ってきました。
しかし、ここが非常に重要なポイントです。
お子さんからすれば、
「まだ全部話していないのに、何がわかるっていうんだ!」
「お母さんの昔話と、今の僕の苦しみは違う!」
と感じてしまいます。
親が「わかってあげたい」という善意で「わかるよ」と言えば言うほど、お子さんの心には「やっぱり、わかってもらえないんだ」という絶望感が積もっていく…。良かれと思ってしたことが、知らず知らずのうちに親子の溝を深め、お子さんをさらに孤立させてしまう。
これは、不登校支援の現場で私たちが何度も目にしてきた、とても悲しい悪循環の始まりなのです。
でも、大丈夫。この「罠」に気づけたことこそが、今日から未来を変えるための、最大の一歩なのですから。
「同情」でも「同調」でもない。“本物の共感”って、なんだろう?
では、「わかるよ」と言わずに、どうすれば気持ちを理解してあげられるのでしょうか。
その鍵が「本物の共感」です。
これは、よくある「同情」や「同調」とは全く違います。
同情とは…「かわいそうに」「大変だね」と、相手を自分より少し低い位置から見ること。
同調とは…「そうだよね」「私もそう思う」と、相手の意見に合わせること。
「本物の共感」とは、相手の靴を履いて、その人が見ている景色を、その人の心で感じてみようとすることです。
完全に同じ気持ちになることはできなくても、「あなたが見ている世界を、私も一緒に見てみたい」と、心から願う姿勢そのものを指します。
評価もしない、アドバイスもしない。ただ、相手の心に寄り添い、その感情を「そうか、今はそう感じているんだね」と、そのまま受け止める。
これが、「本物の共感」の出発点です。
【今日からできる】心を溶かす「本物の共感」3つのステップ
「理論はわかったけど、具体的にどうすれば…?」
そうですよね。ここからは、今日からすぐに実践できる3つの具体的なステップをご紹介します。
ステップ1:「聴く」のではなく「受け取る」
お子さんの話は「聴く」のではありません。
相手の心から発せられた大切な言葉を、両手でそっと「受け取る」イメージを持ってみてください。
- 途中で遮らない、否定しない。「でも」「だって」は封印しましょう。
- 評価・判断しない。「それは間違ってる」という心の声を、一旦脇に置きます。
- 自分の話はしない。あなたの経験談は、お子さんが求めてくるまで大切にしまっておきましょう。
お子さんが話している時間は、あなたにとって「沈黙のプレゼント」です。
ただ、穏やかな表情で、そこに在る。それだけで、お子さんは「この人は、僕の話を受け取ろうとしてくれている」という安全な信号を感じ取ります。
ステップ2:気持ちの「翻訳家」になってみる
お子さんは、自分の気持ちをうまく言葉にできないことがよくあります。
そんな時、あなたが「翻訳家」になって手伝ってあげるのです。
例えば、お子さんが「…なんか、もう全部めんどくさい」と呟いたとします。
(NGな返事)
「めんどくさいなんて言わないの!」「わかるよ、でも頑張らないと!」
(OKな返事)
「そっか、全部がめんどくさいって感じるくらい、疲れちゃったんだね」
「いろんなことが、もう嫌になっちゃったのかな?」
決めつけるのではなく、「~なのかな?」「~って感じているんだね」と、問いかける形で言葉を返してあげます。
もし違っていても大丈夫。「ううん、そうじゃなくて…」とお子さんが話し続けるきっかけになります。
このやり取りこそが、共感の第一歩です。
ステップ3:「あなたの味方だよ」というサインを送る
言葉だけがコミュニケーションではありません。
- 穏やかで優しい眼差し
- うん、うんと、タイミングの良い相槌
- スマホを置き、お子さんの方へ体を向ける姿勢
これら全てが、「私は何があってもあなたの味方だよ」という、何よりも力強いメッセージになります。
言葉以上に、その「態度」がお子さんの心を温めます。
「わかってもらえた!」その瞬間、お子さんの世界で起きる奇跡
この3つのステップを続けていくと、ある日、お子さんの心にこんな感覚が芽生えます。
「お母さん(お父さん)は、僕の気持ちを本当にわかろうとしてくれている…!」
たとえそれが完全な理解ではなかったとしても、「わかってもらえた“気がする”」という体験は、お子さんの心に劇的な変化をもたらします。それは、まるで魔法のようです。
①癒やしによるパワーアップ
「わかってもらえた」という安心感は、心の傷を癒す最高の薬です。枯渇していた心のエネルギーが満たされ、内側から力が湧いてきます。
②制限の解除による開放感
「どうせ誰もわかってくれない」という頑なな思い込みの鎖が解かれ、心がふっと軽くなります。他者と関わることへの恐怖が和らぎます。
③世界の広がりと選択肢の増加
視野が広がり、「学校へ行くか、行かないか」という二者択一の世界から、「他にもいろんな道があるかもしれない」と思えるようになります。「学校」という選択肢も、恐怖の対象ではなく、フラットな目で考えられるようになるのです。
親御さんが「本物の共感」を実践しようと努めることで、お子さんの内側にこのような奇跡的な好循環が生まれる。これが、1639ページの声が証明してくれた、ゆるぎない事実なのです。
【少し深いお話】あなた自身の心を、あなたが癒すために
ここまで読んで、
「子供のことはわかったけれど、私のこのモヤモヤした気持ちは、誰がわかってくれるの?」
…そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。
そのお気持ち、痛いほどよくわかります。お子さんのために心を砕き、悩み、時には眠れない夜を過ごす。そんなあなたの心が、誰かに優しく包み込んでほしいと願うのは、あまりにも自然なことです。
ただ、ここで一つ、大切なことをお伝えさせてください。
私たちの心が砂漠のように乾ききっている時、たとえ誰かが優しい言葉(共感)の水を注いでくれても、その水は心に染み込まずに、ただ蒸発してしまうことがあるのです。
だから、まずはあなた自身の心に、ほんの少しの「潤い」を取り戻すための、優しいリハビリを始めてみませんか?
それは、「共感のアンテナを、ほんの少しだけ外に向けてみる」という、小さな小さな練習です。
これは「誰かのために共感してあげなさい」ということではありません。あくまで、「あなた自身の心を観察し、軽くするための実験」だと思ってください。
例えば、パートナーや友人の話を聞くときに、「この人は今、どんな気持ちなんだろう?」と、探偵のように心の中を想像してみる。あるいは、テレビドラマの登場人物に「わかるなぁ、その気持ち」と感情移入してみる。
それだけでも立派な練習です。
人の気持ちにアンテナを向けていると、不思議なことが起こります。
「ああ、この人も私と同じように、わかってもらえなくて寂しいんだな」と感じることで、ご自身の孤独感がふっと和らいだり。誰かの話に集中している間だけ、自分の重たい悩みから少しだけ解放されたり。
このように、外の世界にアンテナを向ける経験は、知らず知らずのうちに、あなたの心をマッサージし、柔らかくしてくれます。カサカサだった心に少しずつ潤いが戻り、人からの優しさや共感を素直に受け取れる「心の土壌」が育っていくのです。
これは、あなた自身の人生を豊かにするための、あなた自身への贈り物です。
決して無理はせず、気が向いた時に、試してみてくださいね。
焦らない、諦めない。そして、ご自身を一番大切にしてください
「本物の共感」は、一夜にして身につく魔法ではありません。時には、うまくいかない日もあるでしょう。
そんな時は、どうかご自身を責めないでください。
共感が難しいのは、あなた自身の心が疲れているサインです。まずは美味しいお茶を一杯飲んで、ご自身の心を労わることを最優先してください。
親御さんの心が穏やかで満たされていてこそ、その優しさが自然とお子さんに伝わっていくのですから。
この記事でお伝えしたことが、暗いトンネルの中にいるように感じているあなたと、お子さんの未来を照らす、一筋の温かい光となることを心から願っています。
もし、あなたの周りに同じように悩んでいる方がいたら、この光をそっと分けてあげるような気持ちで、この記事を教えてあげてくださいね。
いつでも、私たちはあなたの味方です。
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